自転車のブレーキ音は、稀には我慢ならないほどの音が発生します。
このような騒音は、重大なトラブルを予兆する可能性があり、早急な対処が不可欠です。
今回は、自転車のブレーキ音の原因と、その解決方法について考察します。
主なポイント
- 自転車のブレーキがキーキー鳴る主な原因は、ママチャリの後輪に使われるバンドブレーキ
- リムとブレーキシューの汚れやすり減りがブレーキ音の原因となる
- ブレーキに潤滑油を使うとかえってブレーキが効かなくなるので注意が必要
- ブレーキの調整方法「トーイン」を活用すると、ブレーキ音を低減できる
- 定期的なブレーキのメンテナンスが重要で、自分で難しい場合は自転車店に相談しよう
自転車のブレーキがキーキー鳴る代表格はママチャリの後輪ブレーキ
「バンドブレーキ」として知られる後輪のブレーキは、自転車のブレーキがキーキーと鳴り響く典型的な原因です。
このタイプのブレーキは、車輪の周囲に取り付けられたドラムをゴムバンドで押さえる仕組みを持っています。
ゴムバンドを使用し、回転によるエネルギーを制御します。
バンドブレーキを使用する際、ブレーキを掛けたときに「ギーィッ」という耳障りな音がすることがあります。
この音はまるで意識の断片のように響き渡り、非常に不快に感じることが多いです。
バンドブレーキの音鳴りへの対処方法は、残念ながら簡単ではありません。
通常の応急手段は一時的なものであり、根本的な解決にはなりません。
このため、音を消すためには部品交換が必要となります。
そもそもの問題を解決するためには、バンドブレーキ自体の交換が最も有効な手段です。
自転車のブレーキがキーキー鳴る際の対処法として絶対にやってはいけないことがあります。
ブレーキが不快な音を立てると、様々な手段でその問題を解決しようとするかもしれませんが、その中には逆効果な方法も存在します。
例えば、「潤滑油(クレ5-56など)」をブレーキに使用するのはその一例です。
この方法は、問題を解決するどころか、ブレーキの性能を低下させる危険を伴います。
自転車のブレーキは一般的に、金属や樹脂の部品で構成されています。
これらの部品は摩擦を利用して車輪を制動するように設計されています。
しかし、油がかかってしまった場合、この制動作用は損なわれ、ブレーキが効かなくなるのです。
そのため、チェーンに注油する際でさえ、ブレーキに油がかからないよう注意を払う必要があります。
ブレーキに潤滑油を使うとブレーキが効かなくなるため、絶対に避けるべきです。
また、チェーンオイルをブレーキにかけないよう注意してください。
このように、自転車のブレーキがキーキー鳴る問題は慎重に対処する必要があります。
適切な方法で対処し、安全に自転車を利用しましょう。
前後どちらのブレーキがキーキー鳴るかによって対処法が違う
自転車のブレーキが不快なほどのキーキー音を発する場合は、まず前後どちらから音がするかを特定します。
この問題を解決するには、走行中にブレーキレバーを独立して操作し、音の源を突き止める必要があります。
ママチャリの前後ブレーキの位置
ママチャリの前後ブレーキ位置は、右が前、左が後となっています。
もし後方ブレーキから音がするなら、おそらくバンドブレーキが要注意です。
この場合、直ちに専門家に相談しましょう。
ロードバイクの前後ブレーキの位置
ロードバイクなど、裏返しの構造になっており、右が後ろ、左が前と配置されています。
もしそれが前ブレーキの音であれば、キャリパーブレーキの不調が考えられます。
このようなブレーキ設計は、ロードバイクやVブレーキを持つクロスバイクに共通の原理です。
自転車 556 ブレーキがキーキー鳴る主な原因と対処法
自転車ブレーキの音が気になる時、どちらが問題か特定しましょう。
次に、リムとブレーキシューの状態を調べます。
この部分で熱が発生し、ゴムシューはそれによって溶けます。
溶けた部分がリムに付くと、黒い筋となって残り、この現象が騒音の主たる原因となります。
リムの汚れの落とし方
リムの汚れが薄ければ中性洗剤で拭くだけできれいになります。
しかし、頑固に汚れが付いている場合は、クレンザーを使って軽く擦ったり、砂消しゴムで削るとよいでしょう。
ブレーキシューの清掃と交換のタイミング
続いて、ブレーキシューを手入れしましょう。
取り外すためには六角レンチやプラスのドライバーが必要です。
シューは使ううちにすり減るため、交換のタイミングを見逃さないよう注意しましょう。
長期間の点検がない場合は、プロに見てもらうことをおすすめします。
ブレーキの音鳴り対策「トーイン」とは
前回まで自転車のブレーキ音に関する解決策を見てきましたが、リムとシューをチェックしても音が止まらないこともあります。
この場合、シューの角度を変えてみましょう。
「トーイン」と呼ばれるこの手法は、ブレーキシューを車輪に対して少し内側に傾けることを意味します。
これにより、ブレーキシューとタイヤの接触をより確実にする調整が可能となります。
シューの位置を微調整することで、擦れ音を軽減する効果が期待できます。
トーイン調整の手順
トーイン調整は、エイジャスタースクリューを緩め、シューを内側に向かって少しずつ調節します。
ここで、過度な摩擦を避けるために、適切なシューの接触を確認してください。
最後に、再度スクリューを締め直すことができます。
Vブレーキでのトーインの効果
自転車のブレーキがキーキー鳴るのはリムとシュー以外にも原因がある
ブレーキ音の解消がリムやシューの状態確認だけで済まされない場合、レバーやワイヤーの要因も検討に値します。
例えば、ブレーキレバーが固着しているか、ワイヤーが伸びていると、ブレーキが車輪に正しく力を伝えられずに、不快なキーキー音が発生します。
ゴミが詰まっていないかを確かめ、必要に応じて清掃や潤滑を行ってください。
ワイヤーの伸びによるブレーキの調整
ワイヤーが伸びれば、ブレーキの引き具合が十分に制御できなくなるため、ブレーキアジャスターで適正なテンションに調整する必要が生じます。
専門家に助言を求めるのも一案です。
自転車のブレーキからの異音は重大なトラブルのサインかもしれない
もし自転車のブレーキがキーキー鳴るなら、深刻な問題が潜んでいるかもしれません。
ブレーキは自転車の安全性において至高の装置であり、その働きが不安定ならば重篤な事故に繋がるおそれがあります。
早急に症状の原因を究明し、迅速かつ適切な対処を行うことは不可欠です。
ブレーキのトラブルは命に関わる
自転車のブレーキに不具合が生じると、致命的なレベルの事故に至るかもしれません。
ブレーキは自転車の中で最も重要なセーフティパーツであり、その機能が保障されていないと大変危険です。
自転車店に確認することが賢明
自身で解消を図れる状態でも、専門の自転車店での点検は必須です。
そこで、技術者による状況の診断を受けることで、より適した解決策を見出すことができます。
定期的なブレーキメンテナンスの重要性
自転車のブレーキから異音がする時、放置すると重大な故障に発展するおそれがあります。
このため、自転車のブレーキを定期的に点検し、メンテナンスすることが肝心です。
リムやブレーキシューの状態は大事にし、必要に応じて清掃や交換を行ってください。
こうすることで、走行安全が高まります。ブレーキレバーやワイヤーも年に数回、調整すれば、ブレーキ性能を維持できます。
点検や調整が難しい時は、自分で解決せず、専門家に相談するのが有益です。
定期的なメンテナンスを怠らなければ、ブレーキの異音の問題を未然に防ぐことができます。
556以外の適切なメンテナンス用品の選び方
自転車のブレーキメンテナンスには、Kure 5-56などの潤滑スプレーが役立ちます。
しかし、このスプレーはブレーキに向けて使用すべきではありません。
ブレーキに潤滑油を塗布すると、ブレーキの効きが弱まる結果を招きかねません。
したがって、使用時には細心の注意が必要です。
オススメのチェーンオイル
チェーンの潤滑には、シマノやキャットアイから発売されているチェーンオイルが好適です。
このオイルは、他のパーツには用いないでください。潤気部分にのみ塗布して使用します。
潤滑スプレー以外の選択肢
自転車のメンテナンスに用いる潤滑スプレー以外にも、幅広い選択肢が存在します。
たとえば、リムやブレーキシューをきれいにするのにクレンザーや砂消しゴムが非常に有用です。
自転車の状態とニーズに合わせ、最適な用品を選択することが重要です。
まとめ
自転車のブレーキ音の根源には様々な要因が存在します。
リムやブレーキシューの汚れ、ワイヤーの伸びといった要素が挙げられます。
しかし、定期的な手入れで多くの問題は解消できることを知っておくべきです。
特に、類似品556などの潤滑スプレーは絶対に使用してはなりません。
なぜならば、これらの液体がブレーキに付着すると効果を発揮しないだけでなく、危険を引き起こす可能性があるからです。
ブレーキは自転車の中で重要な安全装置です。
異音を感じたら、直ぐに原因を突き止め、適切な措置を取ることが肝要です。
自力で解決できる問題は自分で、そうでない場合は専門家に助言を求めることが賢明です。
定期的な手入れは、自転車の安全かつ快適な乗り心地を保つ秘訣です。
そのため、メンテナンスを怠らず、常に注意を払うべきです。